ヤギの飼育を検討し始めると、たくさんの種類がいてびっくりしますよね!大型、小型、白色、茶色、耳が垂れている……などなど種類によって大きな差があります。
今回この記事でご紹介するのは、小型ヤギの代表でもある「トカラヤギ」です。シバヤギとも比較されやすい種類ですが、トカラヤギはシバヤギとは見た目も大きさも異なります。
トカラヤギとは一体どんな種類なのでしょうか?ということで、双子のトカラヤギを飼育している筆者が解説をしてみます!
この記事では、トカラヤギの特徴、大きさ、性格、ヤギの種類一覧、をご紹介しています。
これでトカラヤギについて理解が深まりますように!
※念のため補足ですが、我が家で飼っているトカラヤギは、完全外飼いの家畜です。草刈りをお手伝いしてもらっています。室内飼いのペットではありません。
トカラヤギの特徴
ヤギの種類は大きく分けて以下の4つに分類できます。
- 乳用種
- 肉用種
- 毛用種
- 小型のヤギ
このなかでもトカラヤギは、「小型のヤギ」「肉用種」として知られています。今でこそ小型のペットとして親しまれることも多いですが、かつては肉用種の家畜だったそうです。
名前のとおり、鹿児島県トカラ列島が原産の「日本在来種」です。
我が家のヤギちゃんたちもハーフだよ。
色は茶色と黒色を基調として、白い斑模様や背中に黒いラインがあります。体中にお洒落でカッコいい模様があちこちにある感じですね。
我が家のフランク(オス)は黒色です。
足元は白色で靴下を履いているみたいです。顔にも白い筋が一本入っていて、鼻が高く見えます。全身が黒いので太陽光を吸収しやすく、暑さが苦手です。
アンディ(メス)は茶色です。
背中に黒い線が一本入っています。腹部には白い毛がもさもさ生えています。顔には黒や白のラインが何本かあって、芸術的な毛の生え方をしています。
毛色を楽しみたい方にはトカラヤギはぴったりの品種です。とても鮮やかで見ていて飽きませんよ。
春と秋には換毛期で毛がどっさり抜けて生え変わりますが、柄は大きく変化しません。
もともと角はありましたが、小さい頃に焼いているので、もう生えてくることはありません。
角は何かと危険なので、できれば生後7日以内に獣医さんに焼いてもらうのがおすすめです(除角)。
トカラヤギの大きさ
トカラヤギは小型のヤギです。
体重は、大体20~30kgくらいに収まります。スイス原産のザーネン種(よく見る一般的な白いヤギ)は60~120kgにもなりますので、トカラヤギがどれだけ小型か分かると思います。
犬には詳しくありませんが、ぱっと調べたところ、トカラヤギはラフコリーとほぼ同じ体重でした。秋田犬よりも軽いです。
2歳になったばかりだけど、もうこれ以上は大きくならないみたい。ヤギは成長が早いよ。
体高も高くありません。
体高が低いと柵なども低くて済むので、飼育管理のしやすさに繋がります。コンテナに草を入れてあげると、一番底まで首がギリギリ届かないくらいのサイズです。
ヤギは背伸びをしていたずらをしますので、そういう意味でも小さくて助かることは多いのでは、と思います。
そういう時はパワーがあって痛いこともあるけど、ヤギが小さいからケガをする程ではないかな。トカラヤギより大きかったら力強くて怖いだろうな、とは思う……。
トカラヤギの性格
トカラヤギはもともと肉用種で、ほぼ野生状態で飼育されていた過去から、一般的には警戒心が強いと言われます。
確かに我が家のヤギちゃんたちも、初見の人はササッと隠れようとします。
ただ、ヤギに匂いを嗅いでもらったり、エサをやったり、撫でたりと、10~30分も一緒にいれば大体仲良くなっています。
うちでは民泊を運営しているのですが、いろいろな人と会えば会うほど、人間に対する警戒心が薄れていっているな、と見ていて感じます。
自分が歩くと、後ろから健気についてくるのがとても可愛い!
ただ、インスタグラムで日本ザーネン種を飼育されている方々を見ると、ヤギが大の字でお腹を出しながら寝ている写真があったりするので、それには驚きます。
我が家のヤギたちはお腹を見せて寝ていたことはありません……。
日本ザーネン種は家畜歴も長く、人に飼い慣らされていて警戒心も薄いと聞きますので、そこらへんの違いは品種によってあるかもしれません。
ただ、トカラヤギも問題なくなついてとってもキュートですよ!
あとは、性格は個体差が大きいです。うちの双子ちゃんはオスメスですが、全く性格が違います。本当に兄妹?という感じです。
オスの方はどんなことがあってもイライラしません。呼べば来ますし、いつも穏やかで、食べることと撫でてもらうことが大好きな甘えん坊さん。
メスの方は発情期にイライラしたり、情緒不安定でメエメエ鳴くことがあります。気分屋で小屋に帰りたくないときはわざと少し離れたところですまし顔をしています。ただ、本当は繊細な寂しがり屋さん。
一頭一頭の性格に合わせて可愛がってあげるのがいいと思うよ!
ヤギの種類一覧
トカラヤギの他にもたくさんの種類のヤギがいますので、最後にヤギの種類一覧をざっくりとご紹介してみます。
ちなみにヤギの品種は世界に200種類以上もあるそうです。
用途別に乳用種、肉用種、毛用種の3つに分類されることが多いですが、地域によって境界線はあやふやなのだとか。最近では新たに「小型ヤギ」もカテゴリーに加わり、4種類になりつつあります。
乳用種
- アルパイン種…スイス、フランスのアルプス地方原産
- ヌビアン種…アフリカ東部ヌビア地方原産
- トッゲンブルグ種…スイスのトッゲンブルグ谷原産
- ザーネン種…スイス西部ザーネン谷原産
- 日本ザーネン種…日本の代表的なヤギ(ヨーロッパから輸入したザーネン種と日本在来種との交配で明治時代に生まれた)
肉用種
- 韓国在来種黒ヤギ…韓国国内各地で飼育される
- ボーア種…南アフリカ原産
毛用種
- カシミヤ種…中央アジアのカシミール地方原産
小型ヤギ
- 日本在来種トカラヤギ…鹿児島県トカラ列島原産(※この記事で紹介した種類)
- 日本在来種シバヤギ…長崎県五島列島原産
- ピグミー種…北アフリカ西部原産
代表的なものだけかいつまんでご紹介しましたが、ヤギさんって種類が多いですよね。
種類によって顔立ちが微妙に変わってきたりするので、お気に入りの種類を見つけてみるのがおすすめです。
まとめ
ここまでトカラヤギについて、特徴、大きさ、性格などをご紹介してきました。記事の中でもお話しましたが、結構個体差が大きいと思いますので、あくまで参考程度にお願いします!可愛いトカラヤギに出会えますように。ではまた。
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