昔ながらの平屋(古民家)に住んでいると「冬は寒いでしょ?」と言われることが多いです。
同じような疑問を持っている人もいると思います。
私たち夫婦は、築50年ほどの日本家屋に住んで3年が過ぎました。もちろん出来る限りの寒さ対策、創意工夫をしながら住んでいます。
寒さ対策をするには、そもそも古民家はなぜ寒いのか?という根本理由を適切に理解する必要があると考えています。
そこでこの記事では、古民家に住んでいる私たちが、なぜ古民家が寒いのかについてまとめてみました。
実際に取り組んでいる寒さ対策については、以下の記事で紹介していますのでぜひ読んでみてください。
古民家が寒い4つの理由
古民家が寒い理由はなんでしょうか?
- 隙間風が多い
- サッシ(窓)が多い
- 生活スペースが奥にある(間取りの問題)
- 断熱材がない
以下に理由をひとつずつ解説していきます。
隙間風が多い
古民家は、使用されている木材が歪むことで、隙間ができている場合が多いそうです。この隙間から外気が入ってくることで、寒さを感じやすくなっています。
リフォーム業者さんのホームページを見ていると「断熱工事」をしてほしいという依頼に対して「まずは隙間対策からをオススメ」しているそうです。
以下の記事では、古民家にある隙間のひとつ「抜け節(ぬけふし)」を埋める方法について解説しています。床板にぽっかり小さな穴が空いていたら、埋めてしまうのがいいですよ。
一方で古民家は風が通りやすいため長持ちと言われていて、日本の風土に合った建築であるともいえます。
サッシが多い
古民家の多くが「窓」で囲まれています。
私たちの家も漏れなくそうで、家の二方向は縁側になっていて、すべての面に大きなサッシが入っています。さらにキッチン周りもサッシが多いです。
壁がほとんどなく全部ガラスという印象です。ガラスを通して冷気が伝わってくるのも古民家が寒い理由です。
ガラスからの冷気を少しでも防ぐため、防寒・断熱できるシートやカーテンを使用することがおすすめです。
生活スペースが奥にある(間取りの問題)
おそらく多くの日本家屋が客間を一番いいポジションに配置し、生活空間は奥の日当たりが悪いところに配置されているのではないでしょうか。
例えば私たちの住む家は、玄関は南西を向いています。一番日当たりの良い南側の二部屋は客間です。キッチンは一番北側で陽の当たりにくいところ。寝室も北側です。
大幅なリノベーションをしない限りこの間取りで暮らすことになり、古民家は寒い理由になっています。
断熱材がない
当たり前かもしれませんが、古民家にはもともと断熱材が入っていません。断熱材が普及する前に建てられているのですから、当たり前ですよね。
我が家の場合は、引越しと同時に断熱材を天井裏に入れてもらいました。
ただ、担当してくれた大工さんによると、断熱材はネズミ等の害虫が逆に暖かさを求めてやってくる、というデメリットもあるそうです。
その他住んでいて感じること
縁側はぽかぽか
寒いばかりが古民家ではありません。
陽が上ってくると、縁側はぽかぽか暖かい陽気に包まれます。夜の寒さを忘れるくらい暖かく気持ちのいい時間です。
暖かく暮らす工夫が必要
どこに生活していても工夫することで、暮らしを少し良くすることが出来ます。
寒さ対策をしっかりすれば、冬を乗り越えることが出来ます。
体の末端を温めることが大切
引っ越して最初の年、妻のしもやけが結構ひどかったです。
その翌年、電熱ソックスや厚手の靴下を使用することで、しもやけが軽減していました。足元、指先を暖かくすることが大切です。
まとめ
この記事では、古民家に住んでいる筆者が古民家が寒い理由について考えてみました。4つ挙げましたが、一番大きいのはガラスの面が多く、隙間が多いことで寒いのではないかと考えられました。
また、キッチン(台所)、リビング(居間)、寝室など主要な生活スペースが奥まったところ(北側)に面していて、一番暖かいところは客間(お客さんが来た時しか使わない)になっている間取りなのも、寒い理由ではないかと思いました。
この記事では、寒いから古民家に住まない方がいいよと伝えたいのではなく、工夫しながら、楽しみながら住んでほしいと思って書いています。
古民家暮らしをするときの参考になれば幸いです!