さき
今回は、地方で民泊運営をするなかで感じる、楽しいことや大変なことを紹介します。
私たちは、観光地でもなんでもない普通の田舎町で暮らし、自宅である古民家の空き部屋を民泊として活用しています。
主に、週末になるとゲストの方が出入りするようなライフスタイルを送っています。2021年6月で一周年を迎え、現在2年目に突入中です。
地方移住に関心が高まるなか、私たちと同じように田舎暮らしをしつつ民泊を運営してみたい方もいるのでは?と思い、この記事を書いてみることにしました。
民泊に興味があって始めたい方向けに、実際民泊をやっていて大変なこと・楽しいことをまとめてご紹介します!
夫婦で運営しているため、それぞれが感じていることを交えながらのお話です。少しでも民泊を始めたときのイメージが湧くような読み物になればいいなと思います。
そもそもなぜ民泊を始めることになったの?というご質問については、以下の記事でじっくり語っています。
【民泊】観光地でもなんでもない地方で民泊運営を始めた理由今日は、自分たちが自宅(古民家の空き部屋)を使って、民泊運営を始めた理由について話してみるよ!夫婦それぞれが思うこと、共通認識のこと、社会情勢なども交えて語っているよ!2021年現在、私たち夫婦は民泊運営を始めて2年目になります。コロナ以前より事業の計画を立て届出を済ませ、現在はコロナ禍真っ最中という感じですが、改めて「なぜ自分たちが観光地でもなんでもない地方で民泊運営を始めたのか?」ということをご紹介してみます。具体的には、6つのトピック(民泊には限らない!?、地方移住の選択、働き方の理想、社会情勢:民泊新法の施行、家族ビジネスでリスク回避、コロナ禍をどう捉えるか)に沿ってご紹介しています。少しでも同じようなことに興味がある方にとって、参考になる読み物になれば嬉しいなと思います。...
大変なこと
雑務やルーティンワークが多い
民泊は宿泊業に分類されますが、宿泊業ってなんとなく華やかなイメージありませんか?それは恐らく、旅行者目線で宿泊施設を見ているからだと思います。実際、自分も民泊を始めるまではそのようなイメージを持っている方でした。
ですが実際の業務内容は、掃除、寝具の管理、買い出しなどの雑務が多いです。メインはほとんど清掃と言ってもよいくらい重要ですね。特に水回りは清潔に保つため念入りに行っており、時間がかかります。
語るさき
毎回ゲストがチェックインする日には、手作りした清掃リストを見ながら掃除をしていくよ。寝具類は重さもあるから、結構重労働だよ。
語るあき
都市部と地方の違いも大変さに影響してきそうかな。例えば、掃除や庭の手入れなどは広さが関係してくる分、地方の方が負担が増えると思うよ。
また、ゲストがやってくる日は大体いつも同じことの繰り返しのため、いわゆるルーティンワークが多めです。慣れてくれば作業も早く済ませられるようになりますが、毎回同じことを飽きずにできるか?という視点は持っておいた方がいいかもしれません。
ゲスト滞在時は生活リズムが変わる
これは主にチェックイン時間の話ですね。大体どこの宿泊施設にもチェックイン可能時間があると思うのですが、民泊でももちろんチェックイン可能時間を定めます。
ゲストからは事前に何時頃来るか教えてもらっていますが、それでも友人との待ち合わせとは違うので、ぴったりにいらっしゃる!ということは稀です。その時に、若干そわそわしながら待ったり、自分たちの食事の時間が前後したりします。
語るさき
最初はチェックイン可能時間に幅を持たせていたんだけど、あまりにも夜遅いチェックインは困ると感じるようになって、見直したことがあるよ。夫は結構気にするタイプかな。
語るあき
二人の許容範囲が違ったりもするから、その都度話し合って決めているよ。自分たちの生活を犠牲にしないで、かつゲストにも使い勝手が良い方法を探るしかないね。
自宅に人を泊めるわけですから、自分たちの生活リズムが多少乱れたりすることは頭に入れておくといいと思います。どこまで対応できて、できないのか、無理をしない範囲で運営していった方が持続的ですね。
コミュニケーションの取り方で悩む
これは未だに悩む、というか民泊運営をし続ける限りずっと悩むテーマなのでは?と思うくらい重要です。毎回本当にいろいろな人がやってくるので、その都度空気を察しながらコミュニケーションをとっています。
その時に泊まった農家民泊のご主人のことが忘れられません。ご主人は控えめで穏やかな感じの方でした。
私たちの様子を悩みながら探ってくれた感じで、徐々に距離を縮めてくれました。最終的には、夕食のとき一緒にお酒を飲む仲になりました。
控えめながらも、悩みながら接客する姿勢にとても共感できました。ぐいぐい接客するのって逆に簡単だと思うので、ぐいぐい来ないで様子を見ながら近付いてくれたことに感動しました。
ゲストとの距離感について、レビューから考えてみたことがありますので、気になる方は以下の記事もどうぞ↓
【民泊】レビューから考察!ゲストとの距離感はどれくらいがベスト?ゲストが泊まりに来るときの距離感が難しい!どれくらいがいいの?自宅の空き部屋で民泊を運営していると、まず気になるのがゲストの距離感ではないでしょうか。自分の家にお客さんが泊まりに来ていると思うと、たっぷりおもてなししてあげたくなる一方で、あまりに過剰だとウザイと思われてしまうかも……などなど、色々と考えてしまいます。実際のところ、家主滞在型の民泊(シェアルーム)において、どれくらいの距離感がベストなのでしょうか?ということで、シェアルームで民泊を運営している筆者が解説をしてみます!といっても答えはないテーマになりますので、あくまで体験談を共有させて頂く程度になると思います。この記事では、民泊運営形態の種類をおさらい、家主滞在型(シェアルーム)でゲストとの距離感が気になる話、ゲストの生の声、【結論】必要な声かけを丁寧に行い、あとは見守るのがいいと思う話、をご紹介しています。これで、シェアルーム型の民泊を運営する予定・している方の参考になれば嬉しいです!...
全てがトライアンドエラー
民泊に限らず、事業を行っているとそんなことばかりですよね。
語るあき
実はこれは大変でありつつ、楽しいことでもあります。
ということで、楽しいことへと続きます……。
楽しいこと
試行錯誤すること
全てがトライアンドエラーであることは大変だけど、実は楽しいことだとも思います。
ゲストが来ると、本当に毎回なにかしらの反省点が課題として残ります。ですが、しょぼくれず課題に対して答えを見つけ、次回の来客に備える。そしてゲストから喜ばれたり、いい反応がもらえたりすると、考えて良かったなと感じます。
語るさき
始めから完璧な事業なんてないし、やっているうちに問題が見えて、改善していくものなんだな、ということを強く感じるよ。とりあえず動いてみるのが大切だね。
語るあき
特に目先の解決策ではなくて、根本的な解決策を見いだせたときの嬉しさは大きいよね。事業に関して、次の展開を考えているのも楽しい。
私たちの場合、夫婦で毎日のように(↑)のような話をするのもお互い非常に好きです。ああだこうだと、二人で話し合えるからこそ試行錯誤を続けられるのかもしれません。
「夫婦起業の実際」については以下の記事でご紹介中です。
【民泊】夫婦起業ってどんな感じ?話し合い方と感じていることいつか夫婦で一緒に仕事ができたらいいな、なんて少しでも頭をよぎったことがある方は少なくないと思います。あるいは、実際に夫婦起業に向けて準備をしている方もいるかもしれません。これから二人で仕事を始めようと思っている人にとっては、「実際のところ」が気になる点だと思います。ということで、実際に普通の田舎町で、二人で民泊事業を行っている夫婦が解説をしてみます!わたしたちは週末を中心に、スモールビジネスを行っています。民泊事業だけでなく、将来的には複数の仕事をかけもち、生計を立てられたらいいなと考えています。この記事では特に、夫婦起業における業務の分担方法、意思決定の方法、仕事と暮らしが一緒になる話、よくある質問(意見が割れた時はどうしてる?共倒れリスクはどう捉えている?)、をご紹介しています。この記事で書いていることはあくまで私たちのかたちであって、いろいろなやり方・考え方があると思います。それでも今後、夫婦起業を目指したいなと考えている方にとって、少しでも参考となる読み物になりますように!...
事業者として勉強になる
「自宅の空き部屋を使って週末だけ民泊運営」と言っても、個人で事業を行う事業者であることに変わりはありません。規模は小さくても経営者になる、ということです。つまり、ビジネス全般について興味が湧いてきますし、だんだんと仕組みが分かるようになってきます。
例えば、私たちは地域の商工会に加入していますが、指導員の方々にはとてもお世話になっています。補助金申請など、これまで縁のなかったことに詳しくなっていきます。ビジネスプラン塾のような、基礎的な講座も無料で参加しました。
【補助金】移住&起業で使える制度・補助金9選移住やその後の起業で使える使える制度って何があるの?移住を検討するにあたって、資金面での補助があるとハードルが下がりますよね。また、移住してそのまま起業!と考えている方も多いのではないでしょうか。そこでもやはり資金の不安が出てきます。移住やその後の起業で使える補助金ってどんなものがある?頼れる制度は?気になるところですよね!ということで、実際に移住&起業(副業程度)して、複数の補助金や制度を利用してきた筆者が解説をしてみます!具体的には、この記事では、10個の補助金と制度をご紹介しています。筆者は茨城県へ移住したので、茨城にスポットがあたっているものもありますが、実際は他の自治体も似たようなことを行っていますので、参考にして頂ければ嬉しいです。これで移住&起業で使いたい補助金や制度が見つかりますように!...
【起業】カリキュラムも紹介!起業ビジネスプラン塾に参加してみた商工会が主催している「ビジネスプラン塾」ってどんなカリキュラム?本当に役立つの?地方移住したら小さく起業して副業的に稼ぎたい!と考える方は多いと思います。でも、これまで会社員としてしか働いたことがないし、どうやって1円を稼ぐんだろう?ビジネスって何が大切なの?どうやって展開していくの?小さく起業するといっても、分からないことだらけで始める前から挫折してしまいそうですよね。どうしたらいいでしょうか?ということで、同じような状況であった筆者が解説をしてみます!この記事でおすすめするのは、まずは地域の商工会が開催している「ビジネスプラン塾」に参加してみる、という方法です。この講義に参加すると、中小企業診断士などビジネスに精通した方が講師となり、知識ゼロでも起業についてゆっくりと学ぶことができます。この記事では、夫婦で起業ビジネスプラン塾に参加することになった理由、講座のカリキュラム、参加してみた感想、をご紹介しています。これで、地域で開催されているビジネスプラン塾の様子が伝わりますように!...
会社員時代には縁がなかった確定申告も行うようになるため、税制の知識も付いてきます。特に節税対策などを自分たちで行えるようになるのが大きなメリットだなと思います。
また、民泊運営をしていると関連分野の法律(住宅宿泊事業法=民泊新法)に詳しくなります。というのは、民泊を運営するにあたって、そのルールを定めている法律の内容を理解する必要があるからです。一度でも全文に目を通してみると面白いですよ。
いろいろな人と出会える
これまでたくさんのゲストがやってきました。
語るあき
ぼくは子供と触れ合うのが好きだから、それも楽しいな。一緒に湖までエビ獲りに行くこともあるよ。
語るさき
お医者さんのような、普段はなかなか出会えないような人とも触れ合うチャンスがあるよ。
地域の魅力を再発見できる
ゲストの方にどこかおすすめの見どころはありますか?と聞かれることが多いので、自分たちでも近隣のことをよく知ろうとするようになります。
意外とわざわざ近場を巡ってみることで、楽しい場所や美味しい飲食店を発掘できるので楽しいです。
語るあき
自分たちがよく利用する飲食店を紹介すると、お店の人も喜んでくれるよ。
語るさき
観光施設のパンフレットや地図を見せながら紹介すると分かりやすいみたい。
まとめ
ここまで民泊運営をしていて、大変なこと・楽しいことをそれぞれご紹介してきました。大変さと楽しさは重なる部分もあると思います。ではまた。