庭や畑にアレチウリが生い茂ると非常に厄介ですよね。私たちが住んでいる家の庭にも、アレチウリが生えてきてとても困ります。
この記事では、特定外来生物にも指定され、生態系への影響が考えられているアレチウリについて解説しています。実際に私たちが行っている駆除方法に加えて、国土交通省や都道府県のガイドブックを読み解きながら説明していきます。
我が家ではヤギさんを飼っているので、ヤギが食べるのかについてもあわせて紹介します。
アレチウリとは
アレチウリは、北アメリカ原産のウリ科の1年草です。ハート型をした手のひらサイズの大きな葉が特徴で、ツルには毛が変化した細かくて白いトゲが密生しています。
ツルからは3本から4本に分かれた巻きひげを出して他の植物に絡みつきます。一年間で数メートル程度にまで成長しますが、大きいもので10メートル近くの長さになることもあるとのことです。
アレチウリは、アメリカ産の大豆に混じって日本に侵入したと考えられており、豆腐屋を中心に拡大したといわれています。
河川敷などの在来種、畑作物、イネ、造林木に影響を与えることから「特定外来生物」に指定されています。
アレチウリの見分け方
アレチウリの特長は、「葉」と「巻きひげ」です。
葉は、茎の部分から1枚ずつ独立した葉を生やしています。形はハート形をしています。
巻きひげは、見た目はバネのように丸まっているツルです。これがあることでアレチウリと分かります。
アレチウリの駆除方法
種子をつけさせない
一年生草本であるアレチウリの防除は、種子を作らせないことがポイントみたいです。種子をつけさせなければ、翌年の発生量は激減し、根絶することも可能になります。
抜き取り・刈り取り
効果的な防除法は「抜き取り」です。ただ、ツルを引っ張ると、途中で切れてしまいます。私たちは、目立つ部分だけ除去し、根っこごと抜き取ることは出来ていません。
長野県の調査では、8月10日以降に発芽した個体は、開花結実しないという結果が出ています。発芽させないようにお盆の頃までに抜き取り・刈り取りを行うことが推奨されています(地域によって結果は異なると考えられます)。
国土交通省「地域と連携した外来植物防除対策ハンドブック(案)」によると大繁茂してしまい、抜き取りが困難な場合には、「種子ができる前の9月上旬頃に一気に刈り取り、その後抜き取りを行うと効率的である」との記載があります。
また、7月に1度だけ駆除した場合は、駆除しない場合と同様にアレチウリは減少しないことが明らかになっています。一方、8月に最後の駆除を行った場合は根絶までに10年以上を要し、9月上旬に最後の駆除を行った場合は5年程度で根絶できるとの結果もあります。
除草剤による駆除
我が家では除草剤は使っていません。文献によると、「アレチウリは除草剤には比較的弱いことが示されているが、造林木に被害を与えずにアレチウリに効くという薬剤はない」とのことです。
農作物や生態系に配慮すると、刈り取りや抜き取りが好ましいと思われます。
抜き取り時の注意点
抜き取りをする場合には、ハチや、アレチウリのトゲに注意する必要があります。特に花が終わる頃にはツルに密生したトゲが外れやすくなり、トゲはカギ状となっているため、服につくととれないうえ、皮膚に刺さるとやっかいです。
駆除に適した時期は?
長野県の調査では、防除の適期は8月上中旬(梅雨明け~お盆頃)を、国土交通省「地域と連携した外来植物防除対策ハンドブック(案)」では7月から9月まで毎月を推奨しています。
これらを踏まえると、9月に駆除作業を行うのが適切と思われます。また、9月まで駆除をしないことで作業が大変になるのであれば、7月・8月にも作業を行い、繁殖を抑えるのがいいと思われます。
ヤギは食べるの?
ヤギはアレチウリを喜んで食べます。
我が家では、ヤギが喜んで食べる植物という認識です。他のヤギ飼いさんたちもアレチウリをあげているようなので、アレチウリの防除にヤギは最適かもしれません。
まとめ
この記事では特定外来生物「アレチウリ」について解説しました。
アレチウリは庭や畑に生えてきて、ツルがほかの植物に巻き付いて厄介な植物です。ヒトの暮らしにとって厄介なだけでなく、生態系への影響も懸念されていました。
私たちは、ツルをできるだけ除去しています。
国土交通省や長野県の資料を読んで、抜き取りが効果的な駆除方法であることが分かりました。また、抜き取る時期は9月初旬が効果的で、それ以前にも小まめに抜き取ることで効率化できることがまとめられていました。
また、ヤギもアレチウリを食べるので、ヤギを使った駆除もできると思いました。
この記事がアレチウリ対策を行いたいと考えている方のお役に立てれば幸いです。ではまた。