全国各地で荒廃した竹林が増えているそうです。この記事を読んでいる皆さんの中にも、竹林の整備に悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
私もその一人で、購入した屋敷地の一部に竹が生えており、きれいに整備することや、それを維持することに悩まされています。
この記事では自治体で発行している竹林整備のマニュアルや、筆者の実体験をもとに竹林の整備方法について解説します。
まずはタケノコを食べる
竹林の整備では、新しい竹を増やしすぎないことが重要です。
参考資料によると親竹の本数は約2メートル四方に1~2本が目安とのことです。そのため増えすぎないように食べて減らすことは一番簡単な整備の方法なのだとか。作業と思わないで、楽しく始められる竹林整備の第一歩ですね。
タケノコを掘る専用の鍬(クワ)もあるようですが、私たちはスコップを使用しています。
タケノコの掘り方、あく抜きの方法は以下の記事で解説しています。
竹の伐採計画を立てる
竹林を整備していくためには、計画と時間が大切です。特に放置竹林の場合は、数年かけて理想の姿に近づけていくのが良いそうです。
伐採するポイントは以下。
- 2.5~4千本/haを目標に伐採する(2メートル四方に1~2本)
- 1~6歳の竹がバランスよくなるようにする
- 7歳以上の竹は伐採する
- 伐採時期はいつでもOK(竹を利用したい場合は秋から冬が理想)
まずは枯れて倒れている竹を整理して、少しずつ古い竹を伐採していければいいと思います。
竹を伐採する
伐採する竹を決めたらノコギリで切っていきます。
まずは倒す方向を決めて、受け口をつくります。樹木を伐採するときと同じでくさび型(上下の幅は3~5センチ、切込みは竹の太さの3分の1くらい)にカットします。
その後、反対側から切り倒すことで、倒す方向をコントロールできます。
竹の切り方については以下の記事で解説しています。
竹を切ると春から夏にかけた時期に細かい笹が出てきます。竹林を整備するには梅雨から初夏にかけてこの笹を刈り払う必要があります。この作業は刈払機で出来ますが、過去の竹の切り株に気を付けて作業をする必要があります。
竹を処分する
切った竹を搬出しやすい長さにカットします。その場に倒しておくと今後の手入れが大変になりますので、完全に搬出するか、1カ所に積んでおきます。
搬出した竹の処分方法は、さまざまあると思います。以下の記事では粉砕機について紹介しています。粉砕することで庭の敷材として雑草対策にもなります。
竹を利用する
切り倒した竹がもったいないと思う方も多いと思います。竹の活用方法として以下が知られています。
- 薪ストーブの着火剤
- 竹細工
- 竹チップ(雑草対策、堆肥材料)
- 竹垣など造園用
- 竹炭
- たかっぽ(ウナギ漁の道具)
活用方法があると自然に竹林が整備されます。竹を使う暮らしが定着するのは理想ですね。
まとめ
この記事では、竹林の整備方法についてまとめてみました。まずはタケノコを掘って楽しみながら整備に貢献、次のステップとして計画的に古い竹を切っていく必要がある事が分かりました。
また、竹の切り方や処分方法、そして竹の利用方法についてもまとめました。同じ悩みを持つ方のお役にたてれば嬉しいです。参考にした資料も以下に示しておきます。詳しく調べたい方はご参考にしてください。ではまた!
一般社団法人 日本森林技術協会「竹林利用の手引き 2018」