ヤギさんは人間よりも体温が高く、虫が集まってきやすいです。しかもヤギは臆病な性格をしているため、小さい虫でも怖がることがあります。
特にアブはとっても苦手!ブゥゥゥンという羽音を聞いただけで逃げてしまうことも。ヤギさんのために虫除け対策をしてあげたいものです。
どんな方法で行えばいいでしょうか?
ということで、実際にトカラヤギを飼育している筆者が解説をしてみます!
この記事では、ヤギが襲われやすい虫一覧、虫対策でできること10個、腰麻痺対策は万全に、をご紹介しています。
あくまで我が家のやり方ですので、もし他に方法があったらぜひ教えてください♪
こんな虫に襲われる
蚊
5~11月くらいまでは蚊がいますよね。特に9~10月の秋に活動する蚊の威力はすごいと思います。飼い主もじゃんじゃん襲われます(笑)
蚊は種類によって、昼間活動するものと夕方~夜にかけて活動するものがいます。ヤギも夜はゆっくりお座りしているので、特に夜間の蚊対策には力を入れたいですね。
アブ
夏に活動するアブ。2~3センチくらいの大きな羽虫です。ヤギはこのアブがとっても怖いようです。それもそのはず!刺されると人間でも結構痛いですよね。
ブーーンと音がするだけで走って遠くに逃げてしまいます。エサもゆっくり落ち着いて食べられなくなってしまうので、アブ対策も念入りにしたいところです。
サシバエ
あまり聞き慣れないかもしれませんが、サシバエにも注意が必要です。見た目は普通のハエにそっくりなのですが、吸血するハエなんですね。飼い主も刺されますが、チクッと鋭い痛みを感じます。
一般的には、牛などの家畜が襲われることで知られているみたいです。気候などが関係するのか、年によって数の変動がある気がします。2021年は少なかった印象です。
マダニ
私たちが暮らす場所ではあまり見かけませんが、マダニに襲われることもあるようです。マダニは吸血すると肉眼ではっきり見えるくらい体が膨れるので、気が付いたら取ってあげるといいと思います。
マダニに刺されると感染症にかかってしまうリスクもあるため、飼い主も同様に気を付けたいです。
具体的な虫除け対策
以下からは、我が家で行っている虫除け対策を中心に、できることをご紹介していきます!
【1】ネットで小屋を覆う
まずは「物理的に近付けない」ことがとても大切です。例えば我が家では、小屋の周囲にカーテンのようなネットをぶら下げています。
網戸のような素材で、通気性を保ちつつ、蚊やアブは通れないくらいの細かい網目になっています。畜産業に携わるベテランさんも行う方法だそうです。
【2】ネットに虫除けスプレー
小屋の周囲にネットをぶら下げたら、ネットに網戸用の虫除けスプレーを散布しています。
網戸用の虫除けスプレーにはシリコンが含まれていて、雨でも落ちにくい仕様になっているのだそうです。一度スプレーすれば数週間は効果が持続するのだとか。
【3】おにやんま君
こちらは近年アウトドア用品としても注目されているアイテムです。自然界でも恐れられているオニヤンマの形をした模型です。
特にアブ除けとして効果を発揮するそうです。ぶら下げたネットに設置するといいですね。手作りでも良さそうですが、オフィシャル製品の方が雨風に打たれた時の耐久性が良いと思います。
【4】蚊取線香
安定の蚊取線香ですね。局所的にしか効果を発揮しませんが、複数か所設置すれば安心感が出ます。地面に置く際は、植木鉢を上から被せればヤギにいたずらされることもありません。
我が家ではペット用の蚊取線香を使用しています。夜の間はずっと付いていて欲しいので、ジャンボサイズが便利です。
【5】アースノーマット
コンセント式ではなく電池式のアースノーマットであれば、ヤギ小屋でも使用可能です。蚊取線香のように毎度火を付ける必要がありません。
デメリットとしては、電源の入り切りがやや面倒なこと、電池の消耗が激しいこと、機器が汚れやすいこと、香りがないため効いているのかイマイチ分からないところです。
【6】ハッカ油スプレー
蚊やサシバエにはハッカ油が効果的だそうで、畜産業を行っている方は以下のようなスプレーを作り対策しているようです。
ハッカ油スプレーの材料
- サラダ油…490ml
- ハッカ油…10ml
※効果は6時間程度
ちなみに我が家のヤギたちにも試しましたが、嫌がりました(笑)というのも、ヤギは濡れるのが嫌いなのでスプレーする時に大人しくしてくれません。
【7】ドクダミスプレー
ハッカ油のほか、ドクダミでスプレーを作ったこともありました。こちらは「やぶ蚊」向けです。ただ、ハッカ油スプレーと同様に、ヤギは濡れるのを嫌がるのでなんとも言えないですね。
参考までに、ドクダミスプレーの作り方は以下の記事でご紹介しています。
【8】扇風機
電池式や充電式の扇風機であれば、屋外でも使えます。一定の強さの風が吹いていればゆっくり吸血できず、蚊対策になります。
【9】草刈りをこまめに行う
虫が休憩できないような環境を作るのも大切ですね。特に寝床の周囲には「やぶ」を作らないのがおすすめです。
【10】水溜まりを作らない
ちょっとした水辺でもボウフラは湧いてしまうので、水が溜まらない工夫も必要です。
腰麻痺対策は万全に!
ここまで具体的にできる虫除け対策をご紹介してきましたが、それ以上にひとつ大切なことがあります!
ヤギさんの足腰が立たなくなったり、歩き方が変になって最悪死んでしまうこともある病気、腰麻痺(ようまひ)の予防についてです。
腰麻痺は、蚊が媒介者となりフィラリアという虫がヤギの体内や神経に入り込んで起こります。
ですので、蚊の対策は非常に重要です。
予防薬を投与するのはもちろんですが、蚊に刺されにくい環境を作ってあげることもやはり大切になってきます。
詳しくは以下の記事でご紹介中ですので、合わせてご覧ください。
まとめ
ここまで蚊・アブ・サシバエなど、ヤギを襲う虫対策をご紹介してきました。虫が増える春~秋にかけては、ヤギのためにもできるだけ対策をしていきたいですね!ではまた。
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