ヤギがなりやすい病気として、真っ先に挙げられるのが「腰麻痺(ようまひ)」です。
フィラリアという虫が、蚊によって媒介されて起こります。ヤギを飼うなら品種問わず、必ず予防を行いたいところです。
ではどうやって予防をしたらいいでしょうか?素人でも大丈夫なの?
ということで、実際にヤギを飼って、腰麻痺予防を行っている筆者が解説をしてみます!
この記事では、腰麻痺とはどんな病気か、予防方法、薬の買い方と金額、投与の仕方、をご紹介しています。
これでヤギ飼いさん必須の、腰麻痺予防法をマスターしてしまいましょう。
腰麻痺ってどんな病気?
腰麻痺(ようまひ)とは、ヤギさんの足腰が立たなくなったり、歩く様子がおかしくなったりする病気です。
頭や首が左右に傾いたり、顔面の神経が麻痺して、エサを食べることが困難になることも。
立てない状態が長引くことで、最悪の場合死に至ることもあるという、怖い病気です!
原因はなにか?というと、フィラリアという虫にあります。
フィラリアは通常、牛さんに寄生しているものですが、蚊によって媒介されてヤギさんの体内及び神経に入り込むことがあるそうです。恐ろしいですね。
日本在来のシバヤギは、一般的には腰麻痺に対して抵抗性があると言われていますが、絶対にかからないわけではないようです。
これを踏まえると、ヤギの品種に関わらず予防をしてあげるのが望ましいと思います。
予防方法は?
予防方法についてですが、お薬を投与すればOKです。
お薬については「皮膚に垂らすタイプ」と「注射するタイプ」がありますが、我が家では、素人でも簡単にできてヤギがあまり嫌がらない皮膚に垂らすタイプを使用しています。
投与するタイミングや回数については、毎月一回、蚊が出る5~11月頃までです。
蚊が媒介者となる病気なので、お住まいの地域の蚊の状況によって投与する期間は変えていいと思います。
お薬の投与のほか、ヤギ小屋などに蚊除け対策を施すのが良いと思います。
我が家の蚊対策としては、春~秋にかけては網戸のように風が抜けるカーテンを、小屋の周囲に設置しています。
そのほか、蚊取線香を複数炊いたり、電池式のアースノーマットを付けたり、いろいろ模索中です。
【腰麻痺予防方法 おさらい】
- 蚊が出る季節(5~11月くらい)にお薬を投与
- 回数は月に一度でOK
- お薬は皮膚に垂らすタイプを使うのがおすすめ
- 蚊よけ対策を並行して行う
薬はどこで・いくらで買う?
腰麻痺のお薬は、獣医さんから購入しましょう。
普段からヤギを診ている獣医さんであれば、すでにお薬の在庫を持っている可能性があります。
在庫を持っていない場合は、業者さんから取り寄せて頂くようお願いしてみましょう。
【お薬の詳細】
- 名称:アイボメックトピカル(成分:イベルメクチン)
- 輸入元:ベーリンガーインゲルハイムアニマルヘルスジャパン株式会社
わたしは、普段からヤギを診ていらっしゃる獣医さんから購入しています。
遠い場所にある病院なのですが、幸いなことに郵送OKという了承を得て、お薬を毎年一回まとめて送ってもらっています。
金額は3,740円(内訳:2,400円/アイボメックトピカル60ml、1,000円/送料、340円/消費税)でした。
想像していたよりも安価です。支払いは後日、銀行振込でご対応頂いています。
投与の仕方
いよいよ投与を行っていきましょう。方法は簡単です。
ヤギさんの首筋の毛をかき分けて、皮膚に直接垂らすだけです。その際、シリンジかピペットスポイト(メモリ付きが便利)を使います。
投与する分量は獣医さんの指示に従いますが、参考までにうちでは体重10kgに対して、1mlと教わっています。
ヤギさんは首元でなにかやられると非常に嫌がりますので、さり気なーく気が付かれないように、スピーディに処置するのがポイントです。
首元の皮膚に垂らすだけで、全身に効果がいきわたるそうです。すごいですね。
この作業を毎月一度行うだけで、腰麻痺予防、フィラリア予防になります。
まとめ
ここまで、ヤギがかかりやすい病気である腰麻痺のことや予防法についてご紹介してきました。何度も繰り返しますが、品種に関わらず予防を行うのがおすすめです。ではまた。
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編集さんとともに丁寧に仕上げましたので、すでにヤギを飼っている方も、これから飼う方も、ぜひお手に取っていただけますと嬉しいです。
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