ナスやトマト、ピーマンなど夏野菜の苗を植えようと思ったとき、いろんな種類の苗が売っていてどれを買うか迷いますよね。
この記事では、5年間農業に従事し、今も家庭菜園を続けている筆者が、初心者が失敗しにくい苗の選び方について紹介します。ズバリ「接木苗」が失敗しにくいのでおすすめです。
以下、接木苗とは何か、接木苗のメリットとデメリットについて紹介します。この記事がみなさんの家庭菜園ライフの参考になるとうれしいです。
初心者でも失敗しない苗の選び方
苗の選び方はシンプルで「いい苗」を選ぶことが大切です。具体的に「いい苗」は、例えば、以下に注意して購入しましょう。
- 茎が細くて弱そうな苗を選ばない
- 大きく育ちすぎた苗は選ばない
- 虫がついていないものを選ぶ
- 病気にかかっていない苗を選ぶ(葉に斑点があったりする苗は病気かも)
- 全体的に葉の色が濃いものを選ぶ
基本的にはホームセンターで大きく展開している商品は、いま植え時です。その中から苗を選ぶといいかもしれません。端っこでディスカウントされている苗は、全てが悪いとは言いませんが、初心者にはお勧めできません。
ゴールデンウィークにホームセンターに行くと、たくさんの夏野菜の苗が売られています。ナスだけでも何種類もあって、安いものは70円、高いものは300円で販売されています。どの苗が作りやすいか以下で解説していきます。
接木苗を選ぼう
ナスの苗を買おうと思ったとき、「水ナス」「長ナス」「米ナス」・・・と、たくさんのナスの苗が売られています。ただよく見ると同じ「長ナス」でも70円で売られているものと、300円で売られているものがあります。
その違いは「自根苗(じこんなえ)」と「接木苗(つぎきなえ)」です。
「自根苗」は、
種から育てられた苗のことです。ナスの苗を育てようとしたら、ナスの種を蒔きますよね。この苗はそうやって普通の方法で育ってきた苗です。特にディスカウントされたわけでなく、通常価格で70円とかで売られています。
「接木苗」は、
2つの植物をつないで育てた苗です。根の部分と、実がなる地上の部分は別の植物になっています。人魚とかケンタウロスみたいですね。
地上の部分は収穫する野菜で、根の部分は病害虫に強い植物を使用しています。2種類の植物の種を蒔いて、育ってから、2つの苗をつないであります。
接木苗は、根の部分が育ちやすい植物になっているため、初心者でも失敗しにくい苗です。
接木苗のメリット・デメリット
病気に強い
接木苗は、根の部分が病害虫などに強い植物を使用しています。特に家庭菜園では、畑の面積が限られているため、同じ場所に同じ仲間の植物を植えてしまうことが多く「連作障害」が起こりやすいです。
また家庭菜園を始めたばかりの土壌は、土づくりが十分でないことから病害虫に弱い可能性があります。
そのため、病害虫に強いのは最大のメリットです。
収穫期間が長い
接木苗は、病害虫に強く、自根苗よりも強く根を張ります。そのため収穫時期を長く楽しむことができます。
片付けが大変
接木苗は、自根苗よりも強く根を張るため、収穫時期が終わった時に根を片付けるのがちょっとだけ大変です。
苗が高い
接木苗は、2つの植物を育ててつなぎ合わせるという手間がかかっています。そのため苗のコストは2~3倍です。
まとめ
この記事では、夏野菜を育てる時にどんな苗を購入すると作りやすいか紹介しました。接木苗は、根の部分に病気に強い植物を使っていて、失敗しにくい苗でした。
苗の代金が高いなどのデメリットもありますが、接木苗を選ぶべきかなぁと思います。実際に私は、接木苗を中心に選び、一部自根苗を買っています。
苗を選ぶときの参考にしていただけたら幸いです。ではまた。