就職や転職の時、大手と中小ってどっちがいいのか悩みますよね。後悔する前にそれぞれのメリットとデメリットも知っておきたいところ。
そこで、どちらも経験した筆者が体験談として感じたことを記します。特に人間関係、業務範囲などが大きく変わってきますので、自分に合いそうだと思う方を把握しておくとよいです。
この記事では、大手と中小の簡単な定義、実際に働いて分かった違いを10の観点から比較しています。特に「目の前にハタチの頃の自分がいたらこう説明するだろうな」という気持ちで書きました。
これで大手と中小、どちらが自分に合っている職場か何となくでも分かりますよ!
前提条件
大手と中小企業の定義は?
まず、大手企業については具体的な定義がないそうです。
ただし、中小企業については明確な定義があります。ですので、実際には中小企業よりも規模が大きければ大手と呼ぶことが多いようです。
中小企業の定義については、中小企業庁のホームページが参考になりますので、気になる方はチェックしてみて下さい。正確には中小企業といっても、業界により定義が異なります。
筆者の場合
大手と中小企業の違いを比較する前に、念のため私の関わっていた業界と職種を書いておきます。
同じような業界、職種を考えている方にとっては、よりリアリティが増すと思います。
【大手】
- 業界:エネルギー・資源
- 職種:営業事務
【中小】
- 業界:金融
- 職種:秘書
それでは早速以下よりハタチの頃の自分に向けるつもりで、メッセージを残していきたいと思います!
(注意)個人的な体験談をもとに作成しています。すべての方に当てはまる訳ではありませんので、ご了承下さい。
【1】教育体制
大手:揃っていることが多い
- 新入社員で入社すると一か月くらいは座学研修になる
- 学生と社会人の違いは何か?みたいな基礎的なこともレクチャーされる
- 研修(座学)が定期的にある
- 研修では他のグループ会社の人と一緒になる
- 学校みたい
中小:OJTで学ばせるパターンが多い
- OJTはOn the job training の略
- つまり座学をやっている暇がない
- 現場で学ばせる姿勢
- やりながら覚える
【2】福利厚生
大手:手厚い(利用する/しないは個人次第)
- 産休・育休はばっちり
- 子育て後に復帰する人も多い
- 飲食店、小売店で割引になることがある
- 希望すればロッジみたいな施設が使える
- 健康診断が社内で受けられる(病院へ移動の必要ナシ)
- 健康保険は自社(保険証がオリジナル)
中小:大手に比べると少ない
- 割引対象店舗、提携施設などがない
- 産休・育休は少人数だと取りづらい
- (戻っても元のポジションに空きがないかもという不安)
【3】使うシステム
大手:独自システムを持っている(他社で役立たない)
- 大手特有のシステムを使う
- その会社でしか使えない技術
- グループ会社は共通して同じものを使っている
中小:既存のシステムを使う(他社と同じ場合がある)
- 例えば、以下のようなもの
- Microsoft Outlook(カレンダー、メール等)
- 勤怠管理システム・ジョブカン
- 会計システム・freee
- 名刺管理SanSanなど
【4】業務範囲
大手:自分に与えられた職種のことだけをやる
- 分業されている感じ
- 雇用契約書に記載されたことだけをやる
中小:職種外のことをやるチャンスがある
- 人数が少ない分、協力しあう風潮
- 時にはこれ私がやるの?ということをやるチャンス
- 新しいことが出来るようになる機会が巡ってきやすい
- 希望すればやりたいことをやらせてもらえるかも
【5】社長との距離感
大手:遠い
- 採用面接でちょっと話すだけ
- あとは話したことがない
- 平日どこで何やっているか知らない
- 社内であまり顔を見ない
- 私が辞めたことすら知らない(と思う)
中小:近い
- 普通にオフィスにいる
- 社長の姿を当たり前に見れることはすごい(と思う)
- たまにメールで指示される
- たまに会話に絡んでくる
- 意見が言いやすい
- 辞めるときはもちろん報告
【6】社内の人間関係
大手:ほぼ部署内の人としか接しない
- 支店、フロアがあるから人が分散してしまう
- 部署ごとにデスクが並んでいる
- 部署ごとに日々の業務が分かれている
- 部署内の人と触れ合うことが多い
- 部署内の人間関係が不和だと病む
- だから社員は人事異動を恐れているor望んでいる
- 人事発表はもはやイベントごと
中小:社員全員と接する
- 人数が少ないから全員同じ部屋にいる
- 職種関係なく毎日メンバーの顔を見る
- 会社全体が大手で言う部署みたいな感じ
- アットホーム
- 人事異動がない
- 人間関係が変化せず安定している
- 社内がまとまりやすい
【7】モラル・倫理順守
大手:たまに新聞沙汰の事件が起きる
- 例えばお客さんからもらったお金の着服など
- たまに新聞沙汰、刑事事件もある
- 人数が多い分、人事部の倫理管理が大変そう
- 誰か一人が事件を起こすと社内は噂で持ち切り
- 朝礼でコンプライアンスの読み合わせなどが始まる
中小:社長・上司との距離が近い分悪いことは出来ない
- 特に若手の行動は上司がしっかり見ている
- 上層部の行動は上層部同士で監視している
- 文句や気になる点があればすぐさま突っ込まれる
- 結局悪いことはできない雰囲気(と思う)
【8】メディアプロモーション
大手:派手・よく見せようとしている感
- テレビCM、新聞広告、説明会などが派手
- 笑顔で仕事している人の写真とか要注意
- 社員インタビューも注意
- 楽しいことだけじゃないはず
- 本当かどうかの見極め必須
- 騙されないように
中小:情報が無いor少ない
- 情報が無い分不安になりがち
- ブラックじゃないか気になる
- 社員の雰囲気、働き方をきちんと確認すべし
- 働いている人に堂々と直接ヒアリングするのがよい
- (私の場合)アットホームなだけで、そんな心配は不要だったパターン
【9】重要事項の意思決定スピード(例えば大雪・台風時の社員対応・お客様対応を例にとって)
大手:中小に比べれば遅い
- 上層部の人数がそれなりに多いから?
- 会議を開くための移動時間も関係ありそう
- 会議のたびに上司が消えて、業務が進まないことがある
- 一般社員の意見は特に反映されない
中小:その場で決まることもある
- その場に上層部が揃っていれば即決することもある
- 上層部の予定が合わないときは電話会議で即解決
- 一般社員の意見・希望も反映されやすい
【10】行事・イベント
大手:多い(苦手な人は苦痛かも)
- 春には決起会
- 夏には納涼祭、BBQ大会
- 冬には忘年会、表彰式(頑張った人を褒めるヤツ)
- イベント時は大きなパーティー会場を借りる
- 移動がめんどくさい
- 知らない人もいっぱい
- ワイワイガヤガヤが苦手な人は疲れる日(つまり私)
中小:ほぼ無い(あっても小規模)
- イベント自体が少なかった
- あっても全員知り合いだから安心感がある
まとめ
ここまでハタチの自分へ向ける気持ちでまとめてきました。
大手・中小どちらにもメリット・デメリットがあります。
ただ、新入社員時点では大手に入社しておいた方が、教育体制がしっかりしている分いいかもしれません。ただし、人間関係が本当に面倒くさいので、もう二度と働きたいとも、目指したいとも思っていません……!
中小はアットホームな雰囲気で、余計な人間関係での悩みもなく、働きやすかったです。新しいことにもチャレンジしやすい点がおすすめです。
あくまで個人的な体験談でした。
同じく「ハタチの頃の自分へ向けたシリーズ」で以下の記事もあります。
では今日はこのへんで。