ニュースで強盗などの事件が報道されると「明日は我が身」と思い、怖くて眠れなくなりますよね。警察庁によると侵入窃盗者の多くは「窓から侵入」するそうです。
この記事では、地方で築50年の日本家屋に暮らす筆者が、実際に行っている窓ガラスの防犯対策を紹介します。
具体的には、防犯フィルム、サッシロック(補助錠)、網戸の位置、ドアノブの防犯対策について解説しています。
また、センサー付き照明や防犯カメラについても併せて紹介しまので、ぜひ最後までお読みください。
この記事が古民家の防犯対策に少しでもお役に立てると嬉しいです。
窓の侵入対策が重要な理由
防犯対策で最も重要なのは、窓の防犯対策と言われています。
警察庁「令和元年の犯罪」(2020年9月)をもとに作成
上に示したグラフを見ると、侵入窃盗犯の半分以上が、窓から侵入していることがわかります。実に戸建ての場合、57.0%が窓からの侵入と、ほかの侵入経路に比べても目立って多くなっています。
次に多いのは、「表出入口」です。つまり「玄関」ですよね。3番目は「その他出入口」です。「勝手口」などのことです。これら出入口の対策ももちろん重要です。
また侵入方法としては「ガラス破り(67%)」「無戸締り(25%)」「施錠開け(4%)」となっており、ガラス破りを防ぐことが重要と分かります。「施錠開け」は近年、鍵の構造が複雑化していることから減少していますが、古民家など古い家屋では引き続き対策が必要ともいえます。
以下に、窓・ドアの防犯対策をまとめましたので参考にしてください。
防犯フィルム
空き巣犯の多くは「窓」から侵入してきます。窓から侵入しようと考えた場合、ガラスを破り「クレセント錠」を開けようと考えます。
そのため、このクレセント錠の対策が第一です。私たちに出来ることは、ガラスを簡単に割れないようにすることです。
サッシ自体を割られにくいものに変えることも考えられますが、コスト的に難しいでしょう。そこで「防犯フィルム」を貼ることでガラスの強度を高めます。窓ガラス全体に貼るタイプや、クレセント錠周辺に貼るタイプもあるので、使い分けてください。
サッシロック(補助錠)
どんなに対策を施しても、完全に侵入できない家にするのは難しいと私は考えています。ですが侵入者の心理として「見つかりたくない」「時間をかけたくない」というのがあるようです。
都市防犯研究センターによると空き巣が侵入をあきらめる時間は「2分以内(17%)」「5分以内(51%)」とのことです。5分かけて侵入できなければ68%は諦めるということです。
そのため有効なのは「サッシロック(補助錠)」です。補助錠を付けることで、侵入者は複数個所のガラスを割り、ロックを外す必要を迫られます。
サッシロックは主に2種類あり、以下の記事ではその違いや使い分けについて紹介しています。
網戸の位置
ガラス破りをするときにクレセント錠付近のガラスを割ろうとします。網戸がクレセント錠側にあると、侵入者は網戸を動かさなければなりません。
網戸を動かす音がするので、侵入者はこれを嫌がります。クレセント錠付近に網戸をセットするだけで侵入者を防ぐ対策になります。
ドアノブガード
次にドアの侵入対策を紹介します。私たちはほとんど使っていない「勝手口」のドアノブに使っています。
昔のドアノブは、最近のドアノブと異なりピッキングしやすい単純な構造になっています。ドアノブ自体を交換するという方法もありますが、ここでは田辺金属工業所さんがつくる「ドアノブガード」を紹介します。
ドアノブガードはドアノブを金属製の器具で覆い、鍵穴を覆う方法です。鍵を開けるには、まず4ケタの番号を合わせ、ドアノブガードを外す必要があります。
私たちは、ガラスを割り、中のサムターンを回してドアを開けることを防ぐため、ドアノブの中と両方にドアノブガードを付けることにしました。
田辺金属工業所さんがつくる「ドアノブガード」については以下の記事で詳しく紹介しています。
センサーライトや防犯カメラ
窓やドアからの侵入の前に、侵入者が「この家はやめとこう」と思える対策も大切です。例えば、センサーライトや防犯カメラの設置も対策の一つです。
セキュリティが高いと侵入者に思ってもらうことも重要だと思っています。
以下の記事では、私たちが行っている防犯対策をまとめています。併せて参考にしてください。
まとめ
この記事では、侵入者の特徴を長を押さえ、窓やドアからの防犯対策を紹介しました。地方の古民家に暮らしている筆者が、実際に行っている窓やドアの防犯対策です。
防犯対策は、侵入したくなくなる、侵入しにくくする、侵入されたときに備える、の3つの観点が大切だと思います。
この記事では「侵入しにくくする」を中心に「窓」と「ドア」の防犯対策を紹介しました。
この記事が古民家で暮らすみなさんの防犯対策のお役に立つと幸いです。ではまた。