田舎暮らしって生活コストが少ないっていうイメージありますよね。もちろん、コストが下がる費目はあるかもしれませんが、とんでもないです。
都市部のように人口が密集していないので、効率化できない分、生活コストは大きくなります。水道代もその一つです。
今回は、全国の水道代金の統計と実際に私たちが支払っている水道代金(茨城県行方市)を比較しながら、田舎暮らしの生活コストの実際についてお伝えします。水道代金と一緒に請求される下水料金についても併せて紹介します。
田舎暮らしの日々の負担について、分かりやすくまとめたつもりですので、最後までお付き合いください。
水道代金が高い地域と安い地域
水道は、水を確保する水源、水源から利用者までの距離、人口密度などが異なるため自治体ごとに価格が異なります。
きれいな水を水源にしていたら浄化費用がかからないため水道代金は安くなります。また、たくさんの人が密集して暮らしていれば、水を届けるための水道管が効率的に整備できるので、水道代が安くなる要因です。
水道代が安い自治体と高い自治体では、年間7万円以上も差がつくことがあるようです。
水道代が安い都道府県
1位 神奈川県(2,214円)
2位 高知県(2,332円)
3位 静岡県(2,351円)
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9位 東京都(2,593円)
水道代が高い都道府県
1位 青森県(4,418円)
2位 北海道(4,279円)
3位 山形県(4,228円)
都道府県別の一か月の水道料金について紹介しましたが、実際の水道料金は市町村で異なります。
そのため、この金額よりも水道料金が安い自治体もあれば、高額な自治体も存在します。例えば、一番安い兵庫県赤穂市(853円)と一番高い北海道夕張市(6,841円)の差は6000円近いです。
日本水道協会『水道料金表』(平成31年4月1日版)
茨城県内の水道料金を比較
自治体による水道料金の差について書いてきましたが、茨城県内でも安い地域と高い地域で差があります。
茨城県は、関東平野に位置しており、南部地域の中心に霞ヶ浦があります。一方、北部は中山間地域になっています。人口の密集や、水源からの距離などに注目すると、安い理由、高い理由に納得できるかもしれません。
茨城県で水道代が安い地域
1位 日立市(2,508円)
2位 水戸市(2,643円)
3位 大洗町(2,816円)
茨城県で水道代が高い地域
1位 桜川市(5,280円)
2位 稲敷市(5,170円)
3位 河内町(4,950円)
※20m3/月の税込使用料金を口径13mmについてで比較(税抜価格)
わたしたちの場合
私たちは、茨城県行方市に暮らしています。
行方市の水道料金は、以下の3つの要素で決まります。
- 基本料金 2,640円
- 従量料金(10m3を超えた分) 264円/m3
- 量水器使用料(13㎜口径の場合) 110円
※2021年3月使用分(4月請求分)から値上げして上記の金額になっています
茨城県は、県内の水道料金を比較するために、仮に20m3の水を使った場合の金額を示していて、その場合、行方市は4,494円(税込価格:4,943円)です。
行方市の平屋一戸建てに暮らす私たちは、実際に22m3の水を使用していました(2022年1月分)。使用料金は5,808円(税込)で、茨城県が示すような一般的な水の使用量(20m3)より少し高かったです。
下水料金
下水料金は、使用した水を処理するための料金です。水道料金(上水道)と一緒に請求されていると思います。
下水料金も、水道代と同様に自治体によって価格が異なります。例えば、東京都は以下のような料金体系になっています。
東京都の下水道料金の料率(1ヶ月分)
- 0~8 m3……一律560円
- 9~20 m3……110円/m3
- 21~30 m3……140円/m3
- 31~51 m3……170円/m3
私たちの住む行方市では以下の料金体系になっています。
ただ、私たちの住む地域は、下水道の対象外の地域で、浄化槽を設置して排水処理をすることになります。浄化槽は、小さな下水処理場を家ごとに設置するようなイメージです。そのため料金体系がまた異なっています。
私たちは、行方市の戸別浄化槽整備事業に加入しています。その場合、浄化槽設置工事費用の一部の負担と、毎月の使用料の負担で、浄化槽を維持することができます。実際に、私たちの下水に関わる支出は、毎月4,180円(税込)の使用量になります。
同じ自治体内でも「浄化槽のエリア」と「下水道のエリア」で負担額が大きく変わるので注意が必要です。
浄化槽については以下の記事も参考にしてください。
なお、浄化槽は、民間の管理会社に委託して管理することも出来ます。その場合、設置費用は自費になりますが、メンテナンスコストが安くなります。ただ、何か修繕などが必要になった場合のコストも自費になります。
上下水道料金を合わせると
ここまで、水道料金(上水)と下水料金について解説してきました。
この2つの費用は一般に上下水道使用量として、合わせて請求が来ることが多いと思います。
私たちの上下水道の料金をまとめると以下のような感じです(2022年1月分)。
- 上水料金 5,808円
- 浄化槽使用料金 4,180円
- メーター使用料 165円
合計 10,153円
まとめ
今回、地方は都市部と比較して水道料金が高額になりやすいことを解説しました。また、高知県など水源が豊富な地域では、安いことも分かりました。
そして、茨城県行方市の私たちの水道料金は5,808円で、決して安いほうではありませんでした。どちらかというと高いことが分かると思います。さらに私たちは下水道のないエリアに住んでいるので、浄化槽使用料を支出しており、上水と下水を併せた料金は、10,153円です。
この記事が田舎暮らしに掛かる費用のうち水道料金のイメージがつかめていただけたら幸いです。ではまた。