引越して半年くらいのタイミングで、急に電力会社の方が家にやってきました。どうやら我が家の敷地に建っている電柱の敷地料を支払いたいということらしいのです。あまり耳慣れない契約で一瞬詐欺だろうか……?と戸惑いましたがそうではありませんでした。ではどんな契約なのでしょう?気になりますね。
そこで、実際に電力会社から電柱敷地料をもらうことになった筆者が解説します。
この記事では、電柱敷地料とは、設置期間、支払方法、もらえる金額、新しい家に引越した際気にしたいこと(特に地方)、をご紹介しています。
これで電柱敷地料について詐欺ではなく、契約してよいものなのだ!と理解できますように。
電柱敷地料とは
概要
先にざっくりお伝えすると電柱敷地料とは「各家庭の敷地内に建てられている電柱に対する土地使用料」のことです。
電力会社が各家庭にお金を支払います。
つまり、電力会社が電柱の土地を使わせてもらっている代わりにレンタルフィーをお支払いするよ!というものです。
※ちなみに電柱は電力会社が建てているもののほか、NTTが建てているものがあります。NTTの電柱でも電力会社と同じく電柱敷地料がもらえますので、同様の流れとなります。
対象になる設備
対象になるのは以下の2つです。
電力会社(もしくはNTT)の電柱
支線及び電柱に設置される設備
…支線用の小さい電柱など、種類がいろいろあるのでそれらも対象になっている、ということです。
自分の家にどんな設備があるのか?については電力会社やNTTがデータを所持していて各家庭ごとにすべて把握しているそうです。ですので、わざわざ自分で調べる必要はありません。
我が家に来てくれた電力会社の担当者もタブレットを見ながらお話されていたので、個人情報がたくさん詰まっていたんだろうな~と思います。
設置期間と支払方法
設置期間
電柱の設置期間は、よっぽどの理由がない限り建ち続けるみたいです。
契約書には「各家庭から了承を得た日~当該施設の設置を必要とする期間」となっていたからです。
ちなみに電柱が邪魔になってしまった場合、電力会社と話し合いが行われ出来る限り電力会社が工事代金を負担することになっているそうです。
支払方法
基本的に1年単位で計算されて3年分まとめて先払いです。
例えば我が家で言えば、2020年中に2023年までの3年分をまとめてお支払い頂く、ということになります。
引越しの関係で中途半端になってしまった分は月割り計算されてその分の金額ももらえます。書類を見ましたが、登記が完了し土地の所有者が変わった月から使用料が発生するようです。
ちなみに「途中で引越したら返金するの……?」と心配になりますが返金の必要は特にないそうです。そこは電力会社が負担することになっているのだとか。
ですが、引越すことが判明したら電力会社へ連絡を入れてあげるのが親切だなと思います。
というのも、いつまでも連絡をしないと電力会社がそれに気が付かないこともあって、電力会社の二重払い期間が長引いてしまう場合があるからです。ちょっと可哀想。
もらえる金額
土地使用料は、1年間で1,500円です。
例えば電柱が1本建っていたら3年に1度4,500円(1,500円×3年分)がもらえるということになりますね。
どの設備に使用料がかかるかは、契約書に記載がありますのでご確認ください。設備の種類はいろいろで、例えば以下のようなものがあります。
- 支線
- 支線柱
- 小柱
- 小柱支線 etc
金額に差はなくどれも1,500円みたいです。
ちなみに確定申告の際は、不動産所得で計上するパターンが一般的のようです。3年まとめてもらった分は、もらった年の所得にすることが多いみたいです。
新しい家に引越したら
新居に引越したらぜひ敷地内に電柱がないかチェックしてみてください。
それが電力会社のものなのか、NTTのものなのかによってお問合せ先は変わりますが、いずれにしても電柱敷地料がもらえます。大体電柱に標識があるのでそれを見れば区別できます。
特に地方の古民家などは敷地が広く電柱が何本もある!ということもあり得るかもです。
※稀に個人的に建てられた電柱もあるみたいで、それについては敷地料が出ないのでご注意ください。
まとめ
ここまで、電柱敷地料についてご紹介してきました。なかなか普段触れることもない体験だったのでとても新鮮でした。ぜひ敷地内に電柱が建っている方は注目してみてください。ではまた。