鶏糞、牛糞、など世間には家畜の糞尿を活用した肥料がたくさんありますよね。……ヤギのフンでも同じことができるのでしょうか?
ヤギ飼いとしては、毎日の清掃で出るフンが肥料になってくれたら非常に嬉しいですよね。実際作れるのでしょうか?作れるとしたらフンの他に必要な材料はなに?
ということで、実際にヤギのフンを使って肥料づくりに挑戦した筆者が解説をしてみます!
ちなみに肥料づくりは初めての経験でしたが、まあまあうまくいった一方で、反省点もあります。今回はそのあたりの体験談をシェアしてみようと思います。
この記事では、ヤギのフンはどんなものか、ヤギのフンで肥料はできたのか、フンの他に必要な材料、作り方と必要な時間、をご紹介しています。
これでヤギのフンを活用して肥料が作れるようになりますように!
ヤギのフンってどんなもの?
ヤギのフンは、黒くてポロポロした見た目をしています。お写真はこちら(↓)
こちらは排泄されてから「数秒」しか経過していない新鮮なものです(笑)
真っ黒で表面がツヤツヤしていますね(体調が悪いと茶色になったり、団子状態になります)。水気は無いため、ホウキでサッサと掃けば簡単に取れます。
(↑)の写真は、排泄されてから「数時間」経過しているものです。表面がやや乾燥してきています。ちなみに乾燥しきると砂のようなサラサラした物体に変わります。
本当に驚くのですが、フンは全然臭くありません。ヤギ小屋の清掃もとっても気持ちがラクです(うちは二頭飼っていることもあり、量は多いです)。ちなみに尿は若干臭いがあります。
フンについては以下の記事でもご紹介していますので、気になった方はどうぞ。
https://kominkaijyu.com/goats-body-waste/
ヤギのフンで肥料はできた?
さてでは本題です。
ヤギのフンを使って肥料ができたかどうか?というお話ですが、できました!
約一年前から一か所にフンを溜め続けていたのですが、先日ふと思い立って掘り返してみたところ、しっかりと発酵が進んでいる模様でした。
これまで家畜の糞尿を使って肥料作りなどしたことはありませんでしたが、この光景を見たとき非常に感動しました。
本当に発酵するんだ!と、目には見えない小さな世界の力に感心するばかりです。
フンの他に必要な材料
ではどうやって作ったのか?という詳細に入っていきたいと思います。まずは材料です。
使ったのは以下です。
- ヤギのフン
- ヤギの尿がかかった稲わら
- 米ぬか
- 水
- (落ち葉・雑草など)
※量は適当です。米ぬかは大きめのゴミ袋1袋分程度を月に一度加える程度でした。水は全体がしっとりするくらいが適量のようです。
ヤギ小屋に敷く敷料を稲わらにすると、尿を吸っていい材料になりますので、積極的に活用できるといいです。発酵が活発になります。
とは言え、稲わらってなかなか手に入らないですよね……。自分がお米を育てているか、知人に米農家がいるなど特殊な事情がない限り、調達が課題となります。
飼料会社さん経由で買うと約20kgで2,000円くらいと安いです。ホームセンター等で買うと、1束数百円と一気に高価になります。
ですので、できればお近くの飼料会社さんからの購入をおすすめします。
米ぬかについては、精米機の米ぬかサービスを使えば無料で手に入りますね。
道具に関しては、牧草用フォーク、ホウキとチリトリ等があると便利です。
作り方と必要な時間
作り方といっても、そんなに丁寧なレシピがあるわけではありません。
毎日出る糞尿や落ち葉などを、一か所にぽいぽい放り投げていくだけです。
そして月に一度程度、大きめのゴミ袋1袋分程度の米糠をまんべんなく追加します。水はヤギが残した飲み水をバケツ一杯毎日入れています。
たったこれだけです!
作り方というより、どちらかというと、肥料作りと気長に付き合える「場所の確保」をきちんと行うのがいいと思います。
例えば、私たちはヤギ小屋にも使っている家畜用の小屋が余っていたので、そのうちの一つを肥料用に捧げました。(↑)の写真がその様子です。
できるだけヤギ小屋の近くに肥料用のスペースを作っておくと、清掃の際に出た糞尿をすぐに放り投げられるので、ラクです。
あとはブルーシートを掛けて密閉して、更に発酵させれば完成するそうです。
ここまでの反省点としては、もう少し水分があっても良いかな?ということです。水分調節が難しいですが、しっとりするくらいは水をかけて良いみたいなので、ここから再調整していきたいと思います。
何年もやっていると肌感覚で、フン、尿がついた稲わら、米糠、水、の配分比率がだんだん分かってくるみたいです。私たちも引き続き研究していきます!
まとめ
ここまでヤギのフンで肥料は作れるのか?というテーマでお話をしてきました。立派な肥料へと変身する家畜のフンってすごいですね。ではまた。
2023年8月、ヤギの電子書籍を出版しました!
本ブログの内容を大幅アップデートし、一冊の体系的な教科書としてまとめました。
編集さんとともに丁寧に仕上げましたので、すでにヤギを飼っている方も、これから飼う方も、ぜひお手に取っていただけますと嬉しいです。
(2024/11/12 21:46:41時点 Amazon調べ-詳細)