一般的に寒さに強いと言われるヤギですが、氷点下の日が続くと体調を悪くしないか心配ですよね。冷たい雨や雪が降るときなどは、特に心配で胸がきゅっとなります。
しかも我が家のヤギたちは南国生まれのトカラヤギ。体格も小さく、寒さへの抵抗力が弱そうです。ヤギの寒さ対策で何か良いアイデアはないのでしょうか?
ということで、双子のヤギを飼育している筆者が、北海道のヤギ飼いさんに伝授して頂いた、子牛用の服「カーフジャケット」についてご紹介してみます!
具体的には、3つの段落(ヤギにも寒さ対策が必要、小牛用のカーフジャケットとは、実際にヤギに着せた時の反応)に分けて解説をしていきます。
この記事がヤギの寒さ対策のヒントになれば幸いです。
ヤギにも寒さ対策が必要
ヤギはマイナス15度程度までであれば、屋外で過ごせるそうです。とはいえ、皮下脂肪が少なく寒さが得意とまでは言えないのが現実です。
我が家のヤギたちは現在3歳になったばかりですが、初めて冬を迎える際は不安だったこともあり、獣医さんに相談しました。
冷たい北風が体に直接あたることは避けたいとのことでした。それからというもの、寝床にベニヤ板を設置したり、ワラを敷いたり、小屋全体にカーテンのような防風シートを張り巡らせたりと工夫をこらしています。
それでも早朝は寒そうに体をぶるぶる震わせることがあったため、何か良い方法はないかな?と検討していたところ、北海道のヤギ飼いさんがヤギにお洋服を着せていることを知りました。
小牛用のカーフジャケットとは?
小牛用のカーフジャケットとは、小牛が寒さで低体温症になったり、死んでしまったりするのを防ぐ服だそうです。畜産業に携わっている方にとっては馴染みがあるようですね。
形は、首元から後ろ足にかけて、背中側がすっぽりと覆われるようなデザインになっています。お腹が覆われるタイプもあって、腹巻の役割を果たせることもあるそうです。
実際に届いたカーフジャケットを見てみると、想像していたよりだいぶしっかりした作りでした!重さは生地の厚さのわりには軽く500gです。
外側は雨や雪をはじくような素材(オックスフォード生地)です。
内側は外側に比べて柔らかく、ふわふわした素材(コットンパッド)が使われています。
首元はゆとりがあって、苦しくなさそうです。個体の大きさによって調節できるようなマジックテープも付いています。
腹巻も付いています。お腹周りが冷えて下痢をしてしまうヤギさんもいるらしいので、ありがたいですね。
実際にヤギに着せた時の反応は?
さっそくヤギさんに着せてみましょう!
結論から言うと、着る瞬間はめちゃくちゃ嫌がりました(笑)
初めての洋服で戸惑ったのかもしれません。着せている時、とっても嫌そうにバタバタしました。じっとしてくれない……!
着せ終わるとケロッとしてお洋服に身を包まれています。最初は慣れない感じで歩いていましたが、翌日にはスタスタと慣れたご様子。
サイズもぴったりで、立ったり、座ったり、ヤギがよく取る姿勢にも影響はありません。
肝心の寒さ対策としての効果ですが、さすがにヤギに聞いてみないと分からない!という印象です。
ただ、小牛に着せると効果があるのは確かなようですし、ヤギも牛の仲間なので、恐らく何も着ていないよりは寒さ対策ができているのではないかな?と思います。
双子のうちの1頭は性格がとてもデリケートで、ネックウォーマーでさえ付けさせてもらえなかったので、今回は諦めることとしました。変に人間が嫌いになられても嫌ですし、トラウマになっても困るので……。
また、腹巻が付いているタイプのカーフジャケットは「メス」向きだと思います!
理由は、オスが腹巻をしてしまうと、ちょうどおしっこが出る部分と重なってしまうからです。
ですので、オスにカーフジャケットを着せるなら腹巻がないタイプが良いかもしれません!あるいは腹巻があっても、おしっこする部分と重ならないようなデザインのものがおすすめです。
まとめ
ここまでヤギの冬の寒さ対策として使えるカーフジャケットについてご紹介してきました。ヤギさんに直接あたたかいか聞いてみたいところですが、それはできないので、しばらく観察しようと思います。ではまた。
2023年8月、ヤギの電子書籍を出版しました!
本ブログの内容を大幅アップデートし、一冊の体系的な教科書としてまとめました。
編集さんとともに丁寧に仕上げましたので、すでにヤギを飼っている方も、これから飼う方も、ぜひお手に取っていただけますと嬉しいです。
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